「おかげさま」の意味と語源|「かげ」とは何か
「おかげさまで元気です」。毎日のように使う言葉ですが、この「かげ」とは何のことでしょう。言葉の奥にある、日本人の感じ方の話です。

「お元気ですか?」「おかげさまで」。
何気なく交わしている言葉です。でも、ふと考えると、ふしぎです。相手に何かしてもらったわけでもないのに、「あなたのおかげ」と答えている。
「かげ」は、見えない守り
「おかげ」は、漢字で書くと「お蔭」。もともとは、神さまや仏さまの守りを指す言葉でした。木の陰に入ると、日差しから守られるように、見えないところから自分を守ってくれているもの。それが「かげ」です。
江戸時代に、伊勢神宮へのお参りが大流行したことがあります。これを「おかげ参り」と呼びました。神さまのおかげに感謝しに行く旅です。
自分ひとりで立っているわけではない
「おかげさまで」と言うとき、私たちは、自分の元気や仕事がうまくいっていることを、自分だけの力だとは考えていません。
家族、まわりの人、見えないところで支えてくれた誰か。そして、自分を生んでくれたご先祖さま。そういうものぜんぶに向けて、頭を下げている言葉なのです。
家系図を書くと、「かげ」が見える
家系図を書いてみると、この「かげ」が少しだけ形になります。
自分の名前の上に、親の名前。その上に、祖父母の名前。会ったことのない人もいます。でも、その人たちが生きてくれたから、いま自分がここにいる。
「おかげさま」の相手が、ひとりずつ名前を持って並ぶ。家系図には、そういう面もあります。
今日の一歩
今日、誰かに「おかげさまで」と言ったら、その相手の後ろにいる人たちのことも、少しだけ思い出してみてください。
祖父母のことを聞いてみたくなったら、家族に聞く七つの質問が役に立ちます。
文・つっちー



