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本音と建前の意味と語源|建前は家を建てる「上棟」の言葉と日本人の気づかい

本音と建前の意味と語源をやさしく解説します。建前はもともと家を建てるときの「上棟」を指す言葉だったと言われます。日本人の気づかいとしての建前と、本音を伝えることの大切さも考えます。

本音と建前の意味と語源|建前は家を建てる「上棟」の言葉と日本人の気づかい

本音と建前の意味

「本音(ほんね)」は、心の中で本当に思っていることです。
「建前(たてまえ)」は、表向きの方針や、人前で示す考えのことです。

たとえば、こんな場面があります。

  • 本当は疲れているけれど、「大丈夫です」と答える
  • 気が進まない誘いを、角が立たないようにやんわり断る
  • 会議では方針どおりの意見を言い、あとで本当の考えを話す

「本音と建前を使い分ける」という言い方は、日本人のコミュニケーションを表す言葉としてよく使われます。

「建前」の語源は家を建てる言葉

「建前」は、もともと家づくりの言葉だったと言われます。

木造の家を建てるとき、柱や梁(はり)などの骨組みを組み上げる工程があります。
骨組みができあがり、屋根のいちばん高いところに棟木(むなぎ)を上げることを「上棟(じょうとう)」と言います。
この上棟や、そのときに行うお祝いの儀式のことを、地方によっては「建前」と呼んできました。

上棟は、家づくりの中でも大きな節目です。
それまで平らだった土地に、一日で家の形があらわれるからです。

上棟式(じょうとうしき)は、「棟上げ(むねあげ)」とも呼ばれます。
工事の無事を祈り、大工さんたちをねぎらう行事です。
地域によっては、餅やお菓子をまく「餅まき」をするところもあります。
呼び名や行事の中身は、地域によって違います。

なぜ「表向き」の意味になったの?

建前で組み上がるのは、家の骨組み、つまり外から見える大きな形です。
そこから「表に出す基本の形」「表向きの方針」という意味が生まれたと考えられています。
ただ、意味の移り変わりについては、いくつかの見方があります。

「本音」はどこから?

「本音」は、「本当の音色」から来た言葉と言われます。
楽器の本来の音や、心からの声というイメージです。
心の奥から出る声だからこそ、「本当の気持ち」という意味になったのでしょう。

建前は、うそではなく気づかい

建前と聞くと、「本心をかくすこと」とよくない印象をもつ人もいるかもしれません。
でも、建前には相手を思いやる面もあります。

相手を傷つけないように言葉を選ぶ。
場の空気をこわさないように、自分の気持ちを少しおさえる。
こうした気くばりは、人と人とが心地よくすごすための知恵でもあります。

家の骨組みが家を支えるように、建前も人間関係を支える骨組みの一つと考えることができます。

たとえば、おみやげをもらったときの「お気づかいなく」や、おかわりをすすめられたときの「もう十分です」。
こうしたやりとりも、相手への遠慮や敬意を伝える建前の一つです。
相手もそれをわかったうえで、もう一度すすめたり、引いたりします。
言葉の表と裏を、おたがいにくみとりあう。
そこに、日本らしい気づかいの文化があると言われます。

本音を伝える場も大切に

一方で、建前ばかりでは、気持ちがすれ違ってしまいます。
とくに家族のような身近な人とは、本音で話せる時間も大切です。

「本当はこう思っていた」
「あのとき、実はうれしかった」
そんなひとことが、関係をより深くしてくれることもあります。

家族の本音を、少しだけ聞いてみる

家族の中にも、言わずにきた本音があるかもしれません。
親が若いころに本当はやりたかったこと。
祖父母が家を建てたときの思い出。
建前の上棟式の話が、家族の昔話として残っていることもあります。

今度、家族と話すときに「うちの家を建てたとき、どんなだった?」と聞いてみてください。
家づくりの話から、家族の本音がこぼれてくるかもしれません。
話を聞くコツは、家族への聞き方にまとめています。

文・つっちー

その気質は、どこから受け継いだものでしょう。

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