鳥居の意味と種類|神明鳥居と明神鳥居の違い・語源の説
鳥居の意味は、神さまのいる場所と、人の暮らす場所を分ける「入り口」です。神明鳥居と明神鳥居の違い、笠木や貫など各部分の名前、鳥居の語源の説、なぜ赤い鳥居があるのかを、やさしく解説します。

神社の入り口に立つ鳥居。毎日のように見ているのに、「なぜあるの?」と聞かれると、少し困るかもしれません。
鳥居は、神さまのいる場所(神域…しんいき)と、人の暮らす場所を分ける門のようなものです。鳥居をくぐると、そこから先は神さまの場所、と考えられています。
鳥居の意味と語源
鳥居には扉がありません。閉じるための門ではなく、「ここから先は特別な場所です」と知らせる、しるしのような役目です。
「鳥居」という名前の由来には、いくつかの説があります。
- 鳥がとまる場所 … 神話で、天岩戸(あまのいわと)に隠れた天照大御神を呼び出すため、鶏を鳴かせた。その鶏がとまった木から、という説
- 「通り入る(とおりいる)」 … 通って入る所、という言葉がなまった、という説
- 外国の門との関わり … 似た形の門がアジアの各地にあり、その影響を受けた、という説
どれが正しいかは、はっきりしていません。
ちなみに、鳥居は「一基(いっき)、二基」と数えます。大きな神社では、入り口から本殿まで、一の鳥居・二の鳥居と、いくつも続くこともあります。いつごろ今の形になったのかも、よくわかっていないのです。
鳥居の部分の名前
鳥居はシンプルに見えて、部分ごとに名前があります。
- 笠木(かさぎ) … いちばん上の横木
- 島木(しまぎ) … 笠木のすぐ下にある横木(ない鳥居もある)
- 貫(ぬき) … 二本の柱をつなぐ、下の横木
- 額束(がくづか) … 笠木と貫のあいだの短い柱。神社の名前の額をかける
- 柱(はしら) … 左右の二本の柱
この部分の違いで、鳥居の種類が見分けられます。
鳥居の種類|神明鳥居と明神鳥居
鳥居の形は、細かく分けると数十種類あると言われます。大きく分けると、二つの系統があります。
神明鳥居(しんめいとりい)
- 笠木がまっすぐ
- 島木がない
- 柱がまっすぐ立っている
- 貫が柱の外に出ない
直線だけでできた、とても素朴な形です。古い形を残しているとも言われ、伊勢の神宮などで見られます。
明神鳥居(みょうじんとりい)
- 笠木の両はしが、空に向かって反っている
- 笠木の下に島木がある
- 柱が少し内側にかたむいている
- 貫が柱の外に出ている
全国でいちばんよく見かける形です。反りのある、のびやかな姿をしています。
そのほかの鳥居
ほかにも、いろいろな形があります。
- 稲荷鳥居 … 明神鳥居に似て、柱の上に台輪(だいわ)という輪がつく
- 両部鳥居(りょうぶとりい) … 柱の前後に、支えの小さな柱(稚児柱…ちごばしら)がつく
- 三輪鳥居(みわとりい) … 大きな鳥居の左右に、小さな鳥居がならぶ
なぜ赤い鳥居があるの?
朱色(しゅいろ)は、魔をよけ、生きる力を表す色とされてきた、と言われます。また、朱の塗料には木を守る役目もありました。白木や石、銅の鳥居もあり、色や素材は神社によってさまざまです。
よくある質問
鳥居をくぐる前に、おじぎはするの?
くぐる前に軽く一礼する人が多いです。真ん中は神さまの通り道とされるので、少し端を歩くとよい、とも言われます。決まりは神社によって違います。
鳥居がいくつも続いているのはなぜ?
参道に何基も立つのは、願いがかなったお礼などに、人々が鳥居を奉納(ほうのう…神さまに納めること)してきたためです。
今日の一歩
近くの神社の鳥居を見て、笠木がまっすぐか、反っているかを確かめてみてください。それだけで、神明か明神か見分けられます。
じつは、鳥居をかたどった家紋もあります。身近な形が、家のしるしにもなってきたのです。自分の家の紋が気になったら、苗字から家紋を引くで探してみてください。
文・つっちー



