しめ縄の意味と由来|結界とは?紙垂の意味としめ縄の種類
しめ縄の意味は、神さまの場所と外の世界を分ける「結界」のしるしです。天岩戸の神話に出てくる由来、ひらひらした紙垂の意味、ごぼう締め・大根締めなどの種類、お正月のしめ飾りとの関係をやさしく解説します。

神社の拝殿や、ご神木、大きな岩に張られた太い縄。しめ縄です。
しめ縄は、神さまのいる清らかな場所と、外の世界を分けるしるしです。この「境目」のことを、結界(けっかい)と呼びます。縄が張られた内側は、神聖な場所だと考えられてきました。
しめ縄の意味|結界とは
結界とは、もとは仏教の言葉で、修行のために区切った清らかな場所のことです。いまは広く「入ってはいけない、特別な場所の境目」という意味で使われます。
しめ縄は、まさにその境目を目に見える形にしたものです。
- 神社の拝殿や本殿
- ご神木(しんぼく…神さまが宿るとされる木)
- 磐座(いわくら…神さまが宿るとされる岩)
- 夫婦岩(めおといわ)のような、海の岩
- 新しい家を建てる前の土地(地鎮祭)
神社だけでなく、山や滝、大きな木など、自然の中にもしめ縄は張られています。昔の人は、自然そのものに神さまを感じていたのですね。
縄で囲うことで、「ここに神さまがいます」「ここから先は清らかな場所です」と示しているのですね。
漢字の書き方と語源
しめ縄は「注連縄」「標縄」「七五三縄」などと書きます。
「しめ」は「占める(しめる)」から来た、という説があります。その場所を神さまのものとして占める、という意味です。「標(しめ)」は、しるし、目じるしのことです。
「七五三縄」と書くのは、縄から垂らすわらの房を、七本・五本・三本と下げる形があるためだ、と言われます。
しめ縄の由来|天岩戸の神話
しめ縄の始まりとして、よく語られるのが天岩戸(あまのいわと)の神話です。
太陽の神、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が岩の洞くつに隠れ、世界がまっ暗になりました。神々の工夫で、やっと天照大御神が外に出てきます。
そのとき、二度と岩戸に戻らないよう、入り口に縄を張った、と『古事記』に書かれています。この縄が、しめ縄のもとだと言われます。
紙垂の意味としめ縄の種類
紙垂(しで)とは
しめ縄には、白い紙をギザギザに折ったものが下がっています。これを紙垂(しで)と言います。
紙垂は、清らかさを表すしるしとされます。形は、稲妻(いなずま)を表している、という説があります。稲妻は雨を呼び、雨は稲を育てます。豊かな実りへの願いがこめられている、とも言われます。
折り方にはいくつかの流儀があり、神社によって違います。
しめ縄の主な種類
- ごぼう締め … 片方がだんだん細くなる形。ごぼうに似ている
- 大根締め … まん中が太く、両はしが細い形。大根に似ている
- 前垂れ(まえだれ) … 一本の縄から、わらの房がいくつも下がる形
伊勢志摩の地方などでは、「蘇民将来子孫家門(そみんしょうらいしそんかもん)」と書いた札をつけたしめ縄を、一年中玄関に飾る家もあります。災いから家を守る願いがこめられている、と言われます。
縄をよる向き(右より・左より)や、神さまから見て太い方をどちらに置くかも、神社や地域によって違います。
よくある質問
お正月のしめ飾りも、しめ縄の仲間?
はい。家の玄関に飾るしめ飾りも、しめ縄から生まれたものです。年神さまを迎える清らかな場所だと示す意味がある、と言われます。
しめ縄はいつ取りかえるの?
神社では、年末や祭りの前など、決まった時期に新しくするところが多いです。家のしめ飾りは、松の内が明けたら外し、お焚き上げなどに出すのが一般的です。時期は地域によって違います。
今日の一歩
近くの神社のしめ縄を見て、ごぼう締めか、大根締めか、前垂れか、確かめてみてください。紙垂の折り方も見くらべてみると、違いがわかって楽しいですよ。
縄でつながり、結ばれていく形は、家族の歴史にも似ています。自分の家のつながりを知る入り口として、家系図診断を試してみてください。
文・つっちー



