「ご先祖さまが見守ってくれている」の意味と感じ方
困ったとき、ふと「おじいちゃんが守ってくれた」と感じたことはありませんか。日本人が昔から持ってきた、ご先祖さまとの距離の話です。

大事な日の朝に、なぜか亡くなった祖母のことを思い出す。危ないところで助かって、「おじいちゃんが守ってくれたのかな」と思う。
はっきり説明できるものではありません。でも、こういう感覚を持ったことのある人は、少なくないはずです。
日本では、死んだ人は遠くへ行かない
民俗学者の柳田國男は、戦争が終わった翌年に『先祖の話』という本を出しました。そこで書かれているのは、日本人が昔から持ってきた、こんな考え方です。
亡くなった人の魂は、遠いどこかへ行ってしまうのではない。家の近くの山の上などにとどまって、子孫を見守っている。 そして、お盆やお正月には家に帰ってくる。
お盆に迎え火をたき、送り火で見送るのは、この考え方の表れです。
「見られている」ではなく「見守られている」
「ご先祖さまが見ている」と聞くと、少しこわく感じる人もいるかもしれません。悪いことをしたら罰があたる、というように。
でも、もともとの感覚は、もっとやわらかいものです。監視ではなく、見守り。うまくいったときに一緒に喜んでくれて、つらいときにそばにいてくれる。そういう存在です。
信じるかどうかより、思い出すこと
ご先祖さまが本当に見守っているのかどうか。それは、誰にも確かめられません。信じても、信じなくてもいいと思います。
ただ、「見守られている」と感じたとき、人は少しだけ背すじが伸びたり、安心したりします。それは、亡くなった人を思い出している時間でもあります。
今日の一歩
見守ってくれていると感じる人がいたら、その人の名前を紙に書いてみてください。そして、その人の親の名前も。
わからなければ、家族に聞いてみるのもいいきっかけです。家族に聞く七つの質問を用意しています。
文・つっちー



