家系図の巻物とは|巻物・掛け軸・額装の違いと書く内容
家系図の巻物とはどんなものか、やさしくまとめました。巻物・掛け軸・額装それぞれの特徴と向いている使い方、長く残すために書いておきたい内容、しまうときの注意点まで紹介します。

家系図というと、長い紙にずらりと名前が並んだ巻物を思いうかべる人も多いかもしれません。
家系図の形には、巻物のほかに掛け軸や額装(がくそう。額に入れること)などがあります。どれが正しいということはなく、どう使いたいかで選びます。この記事では、それぞれの違いと、残すときに書いておきたい内容を紹介します。
家系図の巻物とは
巻物は、横に長い紙や布を、軸に巻きつけて保管する形です。広げると右から左へ読み進めていきます。
昔から、大切な記録や書物は巻物の形で残されてきました。家の歴史を記した系図も、巻物で伝えられてきたものが多くあります。
巻物のよいところ
- 横に長く書けるので、代が増えても書き足しやすい
- 巻いてしまえば場所をとらない
- 箱に入れて保管しやすく、光やほこりから守りやすい
巻物で気をつけたいこと
- 全体を一度に見るには、広い場所が必要
- 何度も広げたり巻いたりすると、紙がいたみやすい
ふだんは箱にしまっておき、法事やお正月など、家族が集まるときに広げる、という使い方に向いています。
掛け軸と額装の違い
掛け軸
掛け軸は、縦長に仕立てて、床の間や壁にかけて飾る形です。巻物と同じように巻いてしまうことができます。
縦長なので、上から下へ世代が流れる書き方と相性がよい形です。行事のときだけ飾る、という家もあります。
額装
額装は、家系図を額に入れて飾る形です。リビングなど、いつも目に入る場所に飾れるのがよいところです。
ただし、大きさに限りがあるので、たくさんの代や親せきを入れるのは難しくなります。また、日の当たる場所に飾ると、紙や文字の色があせることがあります。
選び方の目安
- たくさんの代を残したい、あとから書き足したい … 巻物
- 行事のときに飾りたい … 掛け軸
- いつも目に入る場所に飾りたい … 額装
残すときに書いておきたい内容
形が決まったら、中身です。名前を並べるだけでなく、次の内容も書いておくと、何十年後に見た人にも伝わりやすくなります。
- 作った日と作った人 … いつ、だれがまとめたものか
- 調べた範囲と手がかり … 戸籍、家族の話、お墓の記録など、何をもとにしたか
- 一人ひとりの情報 … 名前、生まれた年と亡くなった年、続柄(つづきがら。家族の中での関係)
- 家紋や本籍地 … わかる範囲で
- わからなかったこと … 「ここから先は不明」と書いておくと、次に調べる人の助けになります
特に「何をもとにしたか」は大切です。家族の言い伝えと、戸籍で確かめたことを分けて書いておくと、あとで見直すときに迷いません。
清書の前に下書きを残す
巻物や掛け軸に清書すると、書き直しは簡単ではありません。清書の前に、紙やノートで下書きを作っておきましょう。下書きは、書き足しや修正ができる「家の控え」としても役立ちます。
しまうときの注意
巻物や掛け軸は、紙や布でできているので、湿気と日光が苦手です。長く残すために、次のことに気をつけましょう。
- 直射日光の当たらない、風通しのよい場所にしまう
- 湿気の多い押し入れの下の段はさける
- ときどき広げて、空気にあてる(天気のよい乾いた日がおすすめ)
- 巻くときは、きつく巻きすぎない
家族が増えたら書き足す、という家もあります。最後の行のあとに少し余白を残しておくと、次の世代が書き足しやすくなります。
まずは下書きの家系図を作ってみる
巻物や掛け軸は、中身が整ってから仕立てても遅くありません。まずは自分のわかる範囲で、紙に下書きを書いてみてください。
自分の家の特徴を知りたいときは、家系図診断も手がかりになります。
文・つっちー



