八幡さまとは?八幡神の意味と由来|応神天皇とされる神さま
八幡さまとは、八幡神をまつる神社のこと。八幡神は応神天皇とされ、武士、とくに源氏があつく信仰しました。八幡の意味と由来、全国に多い理由、仏教との深い関わりや放生会という行事まで、やさしく解説します。

「八幡さま」「八幡神社」「〇〇八幡宮」。全国どこに住んでいても、近くに一つはありそうな名前です。
八幡さまとは、八幡神(はちまんしん)という神さまをまつる神社のことです。八幡神は、昔の天皇である応神天皇(おうじんてんのう)とされています。
八幡神とは?意味と由来
八幡神は、もとは九州の大分、宇佐(うさ)の地でまつられていた神さまと言われます。宇佐神宮が、全国の八幡さまの総本宮(そうほんぐう…おおもとの神社)とされています。
この八幡神が、やがて第15代の応神天皇と同じ神さまだと考えられるようになりました。名前は誉田別命(ほんだわけのみこと)とも呼ばれます。
多くの八幡さまでは、次の三柱(みはしら…神さまは「柱」と数えます)をまとめて「八幡三神」としてまつります。
- 応神天皇(誉田別命)
- 比売大神(ひめおおかみ)
- 神功皇后(じんぐうこうごう)…応神天皇の母とされる
組み合わせは神社によって違うこともあります。母と子の神さまが一緒にまつられているため、子どもの成長を願って参る人もいます。
「八幡」の読み方と意味
いまは「はちまん」と読みますが、古くは「やはた」と読んだと言われます。地名の「八幡(やわた)」に、その読みが残っています。
「八」は数が多いこと、「幡(はた)」は神さまをお迎えする旗のこと。たくさんの旗を立ててまつった、という説があります。ほかの説もあり、はっきりとはわかっていません。
八幡さまが全国に多い理由
八幡さまは、稲荷神社と並んで、日本でとくに数が多い神社と言われます。そのわけには、武士との深い関わりがあります。
平安時代の終わりごろから、源氏(げんじ)が八幡神を一族の守り神としてあつく信仰しました。鎌倉に幕府を開いた源頼朝も、八幡さまを大切にしたことで知られます。
その後、武士たちが各地に領地を持つと、守り神として八幡さまを分けてまつりました。こうして全国に広がった、と考えられています。「弓矢八幡(ゆみやはちまん)」という言葉があるように、武運の神さまとしてのイメージも強くなりました。
「八幡大菩薩」と呼ばれたわけ
八幡神は、早くから仏教と結びついた神さまでもあります。奈良時代には、大仏づくりを助けたという話も伝わります。
やがて「八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)」という、仏さまの名前でも呼ばれるようになりました。神と仏を一緒に信じる「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」を、よく表す神さまです。明治時代に神と仏を分ける決まりができてからは、神社としての姿が中心になりました。
八幡さまの「放生会」
仏教との関わりは、いまの行事にも残っています。そのひとつが「放生会(ほうじょうえ)」です。
放生会は、つかまえた魚や鳥を、池や川、空に放してやる行事です。命を大切にする仏教の教えから生まれたと言われます。
八幡さまの中には、秋のお祭りとして、いまも放生会を続けているところがあります。呼び名や行い方は、神社や地域によって違います。
よくある質問
八幡さまのご利益は?
もとは武運や、国を守る神さまとされてきました。いまは、厄よけや家内安全、子どもの成長などを願って参る人も多いです。どんな願いで参るかは、人それぞれです。
「八幡」がつく名字はある?
あります。「八幡(やはた・やわた)」という名字や、八幡さまの近くの地名から生まれたとされる名字もあります。読み方は家によって違います。
今日の一歩
近くの八幡さまの名前を、地図で探してみてください。「〇〇八幡」の〇〇は、たいてい昔の地名です。
その地名が、あなたや知り合いの名字と同じかもしれません。名字と土地のつながりは苗字の由来で詳しく見られます。
文・つっちー



