竹紋・笹紋の意味と由来|竹に雀は上杉家と伊達家の紋
竹紋・笹紋の意味と由来をやさしく紹介します。冬も青く、まっすぐ伸びる竹は、昔から大切にされた植物です。上杉家・伊達家の「竹に雀」の言い伝え、竹と笹の紋の見分け方、笹竜胆とのちがいもまとめました。

竹紋(たけもん)・笹紋(ささもん)は、竹の幹や笹の葉を形にした家紋です。冬でも青く、まっすぐ伸びる竹の姿は、昔から強さや清らかさのしるしとして好まれてきました。
なかでも有名なのが、竹の輪の中に雀を描いた「竹に雀(たけにすずめ)」。上杉家や伊達家の紋として知られます。
竹紋・笹紋の意味
竹は、日本人の暮らしにとても身近な植物でした。かごやざる、箸、家の材料にまで使われてきました。
竹がよい意味で見られてきた理由は、いくつかあります。
- 冬も青い … 寒さに負けない強さのしるし
- まっすぐ伸びる … まっすぐな心のたとえ
- 根が広くはる … 家や一族が広がるようにという願い
お正月の門松や、七夕の笹飾りにも竹が使われます。神さまを迎えるしるしとして、竹は特別な植物と考えられてきました。
松・竹・梅をめでたいものとして並べる「松竹梅」も、よく知られていますね。
竹は、地下でつながった根から、春になると次々にたけのこを出します。一本一本は別の竹に見えても、根もとでは一つにつながっていることがあります。この姿に、家族や一族のつながりを重ねて見る人もいます。
竹と笹の紋のちがい
植物としての竹と笹は、厳密には分け方がちがいます。けれども家紋では、あまりきっちり区別されていません。
おおまかには、こう見分けます。
- 竹紋 … 幹(みき)や節が描かれている
- 笹紋 … 葉が中心で、細い枝に葉が並ぶ
「根笹(ねざさ)」は根もとまで描いた笹、「九枚笹(くまいざさ)」は九枚の葉を組み合わせた形です。葉の数や向きで、たくさんの種類が生まれました。
笹竜胆は竹の紋ではありません
「笹竜胆(ささりんどう)」という紋もあります。名前に笹が入っていますが、これは竜胆(りんどう)という花の紋です。竜胆の葉が笹に似ているため、こう呼ばれます。源氏の紋として語られることが多い紋です。
竹に雀の由来|上杉家と伊達家
竹に雀は、竹の輪の中で二羽の雀が向き合う紋です。
上杉家の竹に雀
上杉家は、京都の公家・勧修寺(かじゅうじ)家の流れをくむと言われます。竹に雀は、もとはこの勧修寺家にゆかりの紋だったという説があります。
戦国時代の上杉謙信も、この紋を使いました。上杉家の竹に雀は「上杉笹」とも呼ばれます。
伊達家の竹に雀
仙台の伊達家も、竹に雀を使いました。これは、伊達家の子が上杉家に養子に入る話が出たとき、上杉家から贈られたものだと伝えられます。
伊達家の竹に雀は「仙台笹」とも呼ばれ、上杉家のものとは笹の葉や雀の描き方が少しちがいます。同じ名前の紋でも、家によって形が変わるのはおもしろいところです。
伊達政宗の時代の武具や着物にも、この竹に雀が使われたと伝わります。今も仙台では、町のあちこちでこの紋を見かけることがあります。土地の歴史とともに、紋が今に受けつがれているのです。
なお、雀はお米をついばむ鳥で、昔から人の暮らしのそばにいました。竹に雀という組み合わせは、紋になる前から、絵の題材としても親しまれていたと言われます。
よくある質問
竹に雀の紋の家は、上杉家か伊達家の子孫ですか?
そうとは限りません。家臣が主君から紋をもらったり、似た形を使ったりした例もあります。家系は紋だけでなく、戸籍や家の記録でたどります。
竹の紋は、竹が多い土地の家に多いのですか?
そう言われることもありますが、はっきりしたデータはありません。紋の選び方には、信仰や主君とのつながりなど、いろいろな理由があったと考えられます。
今日の一歩
家の紋に、葉っぱや鳥の形は入っていませんか。もし竹や笹の紋なら、葉の数や、幹が描かれているかを見てみましょう。
紋と同じように、苗字にも土地や暮らしの物語が残っています。苗字の由来で、わが家の名前のはじまりも調べてみてください。
文・つっちー



