家紋の種類とは?植物・動物・自然・器物などモチーフ別に紹介
家紋の種類は、何をかたどったかで大きく分けられます。植物・動物・自然(天文)・器物・文様・文字の六つのモチーフ別に、代表的な紋とこめられた願いを、家紋を初めて知る人にもわかるように紹介します。

家紋を見ていると、花や鳥、波や月、扇や矢など、いろいろな形があることに気づきます。
家紋の数はとても多く、数千とも、それ以上とも言われます。でも、何をかたどったか(モチーフ)で分けると、ぐっと見やすくなります。
ここでは、よく使われる分け方にそって、家紋の種類を紹介します。分け方は本や研究者によって少しずつ違うので、一つの目安として読んでください。
植物・動物の紋
植物の紋
家紋の中で、いちばん数が多いと言われるのが植物の紋です。
- 藤(ふじ) … 垂れ下がる花房をかたどった紋。藤原氏とのゆかりが語られることもあります
- 桐(きり) … 三枚の葉と花の形。格式の高い紋とされてきました
- 木瓜(もっこう) … 丸みのある形。瓜の切り口や鳥の巣を表すなど、由来には諸説があります
- 柏(かしわ) … 神さまへのお供えに使われた葉と言われます
- 桔梗(ききょう)・梅・菊なども、よく見られます
身近な草花や木が多いのは、季節を大切にしてきた日本人らしさかもしれません。
動物の紋
鳥・虫・魚などをかたどった紋です。
- 鷹の羽(たかのは) … 鷹の羽根を並べた形。勇ましさを感じさせます
- 蝶(ちょう) … 優美な形で、平氏とのゆかりが語られることもあります
- 雁(かり)・鶴(つる) … 渡り鳥や長寿の鳥
- 蜻蛉(とんぼ) … 前にしか進まないことから「勝ち虫」と呼ばれた、という話が伝わっています
動物の紋は、植物ほど多くありません。それだけに、見つけると印象に残ります。
自然・器物・文様・文字の紋
自然(天文)の紋
空や大地、水など、自然のものをかたどった紋です。天文紋(てんもんもん)とも呼ばれます。
- 日・月・星 … 「九曜(くよう)」のように、星をいくつも並べた紋もあります
- 雲・霞(かすみ)
- 波・水 … 「青海波(せいがいは)」のような波の形
- 山 … 山の形を図にしたもの
太陽や月、星は、昔の人にとって信仰の対象でもありました。そうした思いが紋に表れているとも言われます。
器物(きぶつ)の紋
暮らしや儀式の道具をかたどった紋です。
- 扇(おうぎ)・団扇(うちわ)
- 矢・弓
- 鍵(かぎ)・鐶(かん)
- 井桁(いげた) … 井戸の枠の形
武家ゆかりの道具や、神事で使う道具も多く見られます。
文様(もんよう)の紋
形そのものを図案にした紋です。
- 巴(ともえ) … 渦を巻く形。三つ巴がよく知られています
- 菱(ひし) … ひし形を組み合わせたもの
- 輪違い(わちがい)・亀甲(きっこう) など
文字の紋
漢字や数字を図案にした紋です。「一」「十」「大」「上」などがあります。
同じ種類でも形はいろいろ
家紋は、同じモチーフでも形がたくさんあります。
- 丸で囲む(例:丸に〇〇)
- 数を変える(例:二つ、三つ、五つ)
- 向きや組み合わせを変える
- 線の太さや細かさを変える
このように少しずつ変えながら、家ごとの紋が生まれてきました。分家するときに本家の紋に丸をつけた、という話もあります。ただ、それぞれの家でどうだったかは、家によって違います。
今日の一歩
自分の家の家紋は、どの種類に入るでしょうか。お墓や喪服、仏壇などで見たことがあれば、思い出してみてください。
わからなければ、まずは名字から手がかりを探してみましょう。苗字から家紋を引くで、ゆかりの家紋を見ることができます。
文・つっちー



